CVが多いキーワードって、どれくらいのCPAなのか?

CVが多いキーワードって、どれくらいのCPAなのか?


リスティング広告を日々運用する中で、
たまたま気になったので、調べてみました。
※上記グラフは、CV>=1のキーワード(約350個)を、左からCPAの低い順に並べたもの
※データは、複数の似た目標CPA(約10,000円)のアカウントの実データを混ぜ合せて、異常値を省いたもの

上記グラフを作る前、感覚的には、
ブランド指名系キーワードのCVが多いんじゃないか?と予想していました。

けれども、実際に調べてみると、
当初の感覚よりも、CVの多い少ないが分散していることと、
CVが多いキーワード群は、2つあることが見えてきます。

1つ目のキーワード群は、左側の山、
CPAが非常に低い集団で、キーワード名を確認してみると、
指名系キーワードが大半でした。

2つ目のキーワード群は、中程の山、
CPA10,000円近辺の集団で、キーワード名を確認してみると、
競合の多いキーワードが大半でした。

多項式近似で見てみると、
目標CPA近辺のキーワードのCVが多い事がわかります。

目標CPA近辺のキーワードのCVが多くなる理由(考察)


なぜ、目標CPA近辺のキーワードのCVが多くなるのか?
理由を考えてみました。

第1に考えられることは、
目標CPA以上のキーワードは基本的に入札価格を抑制して、
目標CPA以内に収まるように、日々運用している為。

目標CPA以上になるにつれ、CVが減少傾向にあることから、
CV獲得よりも、CPAを優先して運用している事が伺えます。

第2に考えられることは、
そもそも、今回の分析に使用したデータが、
CVキーワードのうち、ブランド指名系キーワードの比率が低かったのではないか?という事。

アカウントによっては、
CVキーワードのうち、ブランド指名系キーワードの比率が非常に高く、
目標CPAよりも高いキーワードでも、入札価格を抑制することなく、
積極的にCVを獲りに行ける場合もありますので、
上記グラフが全てのアカウントに対して言える事ではありません。

とはいえ、日々の運用により、
目標CPA以上のキーワード群を入札抑制して、
目標CPA以内に収まるように取り組んでいる様が、
データからにじみ出ています。

目標CPAに近づけている様が見えるグラフ


どれくらいのCPAがCVが多いのか2

目標CPAに近づけるよう運用している様がわかるように、少しグラフを調整してみました。
※キーワードの並び順を、左からCVの少ない順に並び替えた

CVを獲得したキーワードの入札価格は、CPAに応じて調整してゆきますので、
左側から右側へ、CV獲得を重ねる度、
徐々に目標CPA(10,000円)以内へ収斂されている様が見えます。
※山吹色の線が、CPAの移動平均値を結んだ折れ線グラフ

その為、逆に考えれば、
運用してから、月日が経っていない場合、
ブランド指名系キーワードだけを運用して、予算を使いきる場合、
通販サイトで、商品名の絞込部分一致キーワード群のCVが多い場合など、
目標CPAよりも大幅に低いキーワード群にCVが偏ることも考えられます。

まとめ


CVが多いキーワード群のCPAは、目標CPA。
理由は、目標CPA以上のキーワード群が目標CPA以内に収まるように日々運用している為。
但し、状況によっては目標CPAよりも大幅に低いキーワード群にCVが偏るケースもあります。